keyaki-a1.gif商業・法人登記


   株式会社その他の法人の代表者様には、商業・法人登記を申請する義務がありますので、法律で定められた期限内に登記をすることを忘れると、裁判所から過料の支払いを命じられます。役員の改選などは特に忘れやすいので注意が必要です。
 登記の申請は、もちろんご自身でお手続きをすることができますが、事由ごとに申請書の様式が異なる上に、申請書と一緒に資料として提出する書類が細かく指定されています。また、本来はAとBという書類を提出するところを、書類Aの記載を援用することで、書類Bの提出を省略することができるケースもあります。ある程度の規模の法人ともなると、役員に押印してもらうだけでも手間がかかるので、この書類の援用の可否は重要です。
 司法書士には、登記の代理申請業務に長年携わってきた実績があります。ご事情をよくお伺いして、資料としてご用意いただきたい書類について丁寧にご説明し、申請書類を整えて登記所で手続きいたします。また、資料として申請書と一緒に提出する書類についても、可能な限り弊事務所で起案いたします。

 

 

keyaki-a1.gifケース@ : 株式会社を作りたい


   発起人だけで株式会社を設立する場合、通常は以下に掲げるものを用意します。
    1. 定款
    2. 発起人の同意書、発起人の過半数の一致を証する書面
    3. 払込みがあったことを証する書面
(資本金を振り込んだ通帳のコピー)
    4. 設立時取締役、設立時代表取締役の就任承諾書
    5. 設立時取締役の印鑑証明書
    6. 委任状  ※代理申請の場合
    7. 登録免許税  ※収入印紙で納付
    8. 印鑑届出書
 

 上記の他にも書類が必要なケースがあり、例えば現物出資をした場合には、出資する財産の種類に応じて「設立時取締役の調査報告書」等を申請書に添付します。 

   なお、本ケースの場合の登記期間は、次のうちいずれか遅い日から2週間以内です。
    • 発起人が定めた日
    • 設立時取締役等による調査が終了した日

 

<スケジュールの一例はこちら>

keyaki-a1.gifケースA : 取締役を改選した


   取締役会を置いている株式会社における取締役変更登記の手続きには、原則、次に掲げるものが必要です。
    1. 株主総会議事録
    2. (取締役の)就任承諾書
    3. 取締役会議事録
    4. (3.の押印につき)取締役及び監査役の印鑑証明書
    5. (代表取締役の)就任承諾書
    6. (5.の押印につき)印鑑証明書
    7. 委任状  ※代理申請の場合
    8. 退任を証する書面
例)辞任した場合    辞任届
  亡くなられた場合  戸籍謄(抄)本
    9. 登録免許税  ※収入印紙で納付
    10. 印鑑届出書
 

 ただし、取締役及び代表取締役が重任した場合、代表取締役が登録してある会社の代表者印で取締役会議事録に押印すると、5.は省略できます。また、株主総会議事録及び取締役会議事録に就任を承諾した旨の記載があり、実印で押印されていれば、2.及び4.を省略できます。

 

 取締役会を置かない会社においては、取締役が各自会社を代表しますが、定款に代表取締役の選定に関する規定を置いたときには、選定された代表取締役が会社を代表します。例えば、取締役が互選で代表取締役を選定することにした会社であれば、登記申請の際には、原則、次のものを用意します。

    1. 株主総会議事録
    2. (取締役の)就任承諾書
    3. (2.の押印につき)取締役の印鑑証明書
    4. 定款
互選の規定の有無を確認するため
    5. 取締役の互選書
    6. (代表取締役の)就任承諾書
    7. (5.の押印につき)取締役の印鑑証明書
    8. 委任状  ※代理申請の場合
    9. 退任を証する書面
    10. 登録免許税  ※収入印紙で納付
    11. 印鑑届出書
 

 

 会社法では、役員の任期は、原則選任後2年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会の終結の時までとされています。登記期間は、変更が生じたときから2週間以内です。

 

 

keyaki-a1.gifケースB:本店を移転した


   本店を移転した場合は、それまで本店所在地について定款にどのように規定していたか、登記所の管轄が変わるか否か、移転先に支店があるか否かにより、手続きに違いが生じます。ここでは、移転先に支店がないケースについて扱います。
 まずは、管轄内移転での手続き及び管轄外移転における旧所在地での手続きで、通常必要とされるものです。
    1. 取締役会議事録(又は取締役の決定書)
具体的な移転先・時期等を決定する権限は取締役にあります。
    2. (場合により)株主総会議事録
定款に本店所在地の所在地番まで規定しているときは、定款変更をする必要があります。
    3. 委任状  ※代理申請の場合
    4. 登録免許税  ※収入印紙で納付
   管轄外移転の場合は、新所在地においても手続きを要します。ただし、旧所在地を管轄する登記所に一緒に提出すれば、新所在地を管轄する登記所に送付されます。通常必要なものは次のとおりです。
    1. 委任状  ※代理申請の場合
    2. 登録免許税  ※収入印紙で納付
    3. 印鑑届出書
   登記期間は、変更が生じたときから2週間以内です。

 

keyaki-a1.gifケースC:株式の譲渡を制限して取締役会を置かないことにした


 

 旧商法時代には、株式会社は取締役会を置かなければなりませんでしたが、中小企業にとっては取締役の員数3名を維持することが負担であったとも聞いております。会社法では、株式の譲渡を制限する旨の規定を定款に置くことで、取締役会を置かず、したがって取締役も1人または2人以上いればよいという株式会社にすることができるようになりました(なお、株式の譲渡を制限する会社は、取締役の任期につき、選任後10年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会の終結の時まで伸長することもできます。)。
 ここでは、取締役会があり、取締役3名及び監査役1名を置き、株式の譲渡制限規定がなく、株券を発行する旨の規定がある(実際には株券を発行していない)株式会社を例にとります。
 必要な手続きは、@株式の譲渡制限に関する規定の設定、A取締役会設置会社である定めの廃止、B監査役設置会社である定めの廃止です。株券を発行する旨の定めの廃止の手続きを同時に行うこともできます。通常、次のものを用意します。

    1. 株主総会議事録
    2. 株主名簿
    3. 委任状  ※代理申請の場合
    4. 登録免許税  ※収入印紙で納付
   注意しなければならないのは、取締役会を廃止すると、取締役全員が代表取締役として登記される点です。代表取締役については従来どおり1人を選出したいときは、代表取締役の選定方法について定款に新たに規定を置き、上記@〜Bの手続きと同時に役員変更登記をする必要があります。

 

keyaki-a1.gifケースD : 会社を解散・清算したい


   会社の歴史に幕を下ろすときは、会社を解散して営業活動をすることができなくなった時点で、まず「解散の登記」及び「清算人の登記」の手続きをします。定款で清算人になる者を定めていたり、株主総会で新たに選出したりしない限り、取締役がそのまま清算人にスライドします。清算人会を置く旨の規定がなく、株主総会で解散を決議して、取締役が清算人に就任した会社というケースでは、通常、以下のものを用意します。
    1. 株主総会議事録
    2. 定款
    3. 委任状  ※代理申請の場合
    4. 印鑑届出書
 

 登記期間は、取締役がそのまま清算人になったときは解散の日から2週間以内に、新たに清算人が選任されたときは就任の日から2週間以内です。



 清算手続きが終わった時点で、今度は「清算結了の登記」の手続きをすることとされています。
 会社法において、清算手続中に、債権者に対して、2か月以上の一定の期間内に債権を申し出るべき旨を官報で公告することとされているため、「解散の登記」における解散した日付と「清算結了の登記」における清算を結了した日付との間で2か月以上の期間が経過していないと、登記ができません。
 なお、手続きに必要なものは、通常、次のとおりです。

    1. 株主総会議事録
    2. 清算事務報告書
    3. 貸借対照表
    4. 委任状  ※代理申請の場合

 

  参考文献: 「商業登記ハンドブック」
    松井信憲 著/商事法務 発行
   
   
  詳しいご事情を伺わないと判断できない事情もあります。まずはご相談ください。
   

Ø司法書士・行政書士 武井事務所
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